2014年6月23日月曜日

Dear Steve Jobs

あまりにも沢山音楽をやってきたけれど、
散々無視され続けてきて、それに慣れきっていた...

たとえ 1% の人が立ち止ってくれ、
こんなコメントをしてくれるっていうのはホントに嬉しいこと。
売れることに対する努力が不足していたことも事実だけど、
理解されてないで売れるより、限られたリスナーであっても、
深く人の心に印象を刻んでいただけるのはずっと光栄なこと。

こんなことを思ったのは、とある海外の方から僕の代表曲  Chuck-Sin-On を聴いてくれた感想から:

-Sign of true creativity: hearing the same ringtone so many humans hear so often on a daily basis, and gleaning this kind of inspiration from it. I salute you.

「真のクリエイティビティの印だ。この着信音は毎日多くの人々に聞かれている。それを拾い集めたインスピレーションに敬服する。」

-This track makes use of a ring tone that used to annoy the hell out of me; Kaz Mashino picked it up, brushed it off, cleaned it up and fitted it with a well-tailored suit.

「かつて鬱陶しく感じていた着信音の地獄から、Kaz Mashino は出してくれた。きれいに磨かれ、良く仕立て上げられたスーツに変身させた。」

正直、曲自体はもう自分にとって過去のことではあるけど、少なくとも僕が音楽を作った意味はあったのかなという気にさせてくれたコメントだった。

おこがましいかもしれないけれど、この曲に対する実現することのない自分の夢が
かつてあった。それは生前の Steve Jobs に聴かせたかったということ。この曲は Steve Jobs に捧げる曲でもあった。


もちろん現在メインの作曲ツールである iOS デバイスや iOS 6 の既定の着信音がモチーフとして存在していなければ、この曲も存在していない。
僕自身、学生の頃に大枚をはたいて初めてのコンピューター Macintosh SE/30 とシンセサイザーやサンプラーを手に入れた。

これらは見栄えの良いクールなコンピューターや楽器というのが表向きだけど、本質は前述の Jobs のインタビューに語られている以下の部分。僕はこのフレーズをまさに盗み、曲のイントロに追加した。

"Humans are tool builders, and we build tools that can dramatically amplify our innate human abilities."
人間は道具を作るものだ、そして私たちが作る道具は、人の能力の可能性をドラマティックに増強させることができる。

自転車を例に挙げれば、この画期的な乗り物は人間の行動範囲をドラマティックに広げた発明だ。
僕にとっては Macintosh や Akai サンプラーは自分の夢や頭の中にあるメロディーやリズムを現実に代える道具としてドラマティックに表現の幅をアシストしてくれた自転車に他ならない。
ドラマティックな道具があったからこそ、自分はノウハウを学べたし、今も音楽がやれている。限られた時間の中でなんとかやり繰りが出来ている。これは Steve Jobs の偉業に基づいた音楽だと認めざるを得ないのです。
そして曲中の以下のフレーズに気づいているリスナーも多いと思う。

'Good artists copy; great artists steal' 

僕にとってサンプラーはいわば盗む楽器だ。ただし盗んだら、オリジナルを超えたい。

そして 2014 年の今、僕のポケットには常に、Macintosh SE/30 と Akai S-3200 XL の代わりに iPhone と NanoStudio が鎮座していて、いつでもアイデアを実現する役割を果たしてくれている。



Thanks Steve, and thanks everyone who supports my music too without both of your help,
I would not be able to come this stage.

Hope you enjoy this track as well  8 bit - Ringtone (iOS7 Chiptune mix)

If anyone is interested in downloading my music,
please check this out Kaz Mashino / iNoize